桑名は城下町であると同時に、東海道五十三次の要衝でもあったことから宿場町として栄えていました。
時雨蛤(しぐれはまぐり)は、はじめ煮蛤(にはまぐり)と称した蛤の煮付で、遠方まで土産として持ち帰るために、蛤をよく煮しめて製造したものです。
早くから祖先は焼蛤や煮蛤を業としており、初代貝屋新左衛門はこの煮蛤に「時雨蛤」の名をつけて看板をあげ、貝屋新左衛門であったので「貝新」の屋号が生まれました。
藩主のお引立で、仕出方御用達を仰せつかり、御用商人として桑名藩の為に大いに尽くし、宮中や将軍への献上も毎年行われ、嘉永三年には、苗字御免の特典を得て、当時の商人として最高の栄誉を得ることが出来ました。
今もなお、当時よりの「こだわり」を大切に製造し、みなさまの笑顔となるよう、食卓へお届けしています。